12 / 25 [金] 公開
かつて嵐で壊滅的なダメージを受けた小さな町。焼き団子を売りながら孤独に暮らす老婦人タエは、ある日、雑木林で人間とは思えない奇妙な生き物の赤ん坊を見つける。町の人々がその存在を気味悪がるなか、タエは赤ん坊を"ハル"と名付け、大切に守り育てようとする。本作は、日台のトップスターを迎え、中国大陸を対岸に臨む台湾・金門島での全面ロケを敢行し、孤独な老女タエと異形の赤ん坊ハルとの出会いを描く日台合作映画である。金門島は、祖先信仰や風獅爺文化など独自の歴史と信仰が息づく土地であり、その風土が作品世界の重要な基盤として立ち上がっている。傷ついた土地で厳しい現実に向き合う人々が、再び歩み出そうとする姿を静かに見つめる本作は、タエとハルの関係を軸に、喪失と再生をめぐる力強い寓話を紡ぎ出す。