6 / 11 [金] 公開
100分 北マケドニア・フランス・ベルギー・クロアチア・スロヴェニア合作
© Sisters and Brother Mitevski Production, Entre Chien et Loup, Vertigo, Spiritus Movens Production, Deuxieme Ligne Films, EZ Films - 2019 All rights reserved
32歳のペトルーニャは、美人でもなく、体型は太目、恋人もいない。大学で学んだのに仕事はウェイトレスのバイトだけ。主義を曲げて臨んだ面接でもセクハラに遭った上に不採用となった帰り道に、地元の伝統儀式"十字架投げ"に出くわす。それは、司祭が川に投げ入れた十字架を男たちが追いかけ、手に入れた者には幸せが訪れると伝えられる祭りだ。ペトルーニャは思わず川に飛び込むと、その"幸せの十字架"を手にするが「女が取るのは禁止だ!」と男たちから猛反発を受け、さらには教会や警察を巻き込んでの大騒動に発展していく......。
「幸せになる権利は私にもあるはず。なのに、なぜ?」――映画が描くペトルーニャの思いは性別だけでなく国籍、出自、セクシャリティ......など、多様な社会に生きるあらゆる人々に普遍的なもの。それがままならない世の中と戦い始めた彼女が、周囲に投げかける「なぜ?」は、つまり現代社会に生きるすべての人の「なぜ?」でもあるのだ