上映作品

『Tokyo Melody Ryuichi Sakamoto』4Kレストア版

62分 フランス、日本

1984年5月、当時32歳——坂本龍一が見つめた<東京の音>
「教授」の日常を初めてフィルムに収めた、幻のドキュメンタリー

「フランスのテレビ番組のために、坂本龍一のドキュメント・フィルムを撮らせてほしい」1983年、デヴィッド・シルヴィアンのレコーディングに立ち会うため、ベルリンに滞在していた坂本龍一のもとを訪れた監督、エリザベス・レナードはこう告げた。

そして1984年5月、坂本が4枚目のソロアルバム『音楽図鑑』を制作し始めた頃、東京でわずか1週間という短期間で撮影が行われた。レナード監督を含めた5名のフランス人スタッフは、日本という国を、東京という街を、そして坂本龍一という音楽家を克明に記録した。完成後の1985年、本作はフランスでのテレビ放映を経て、ロッテルダム、ロカルノ、サンパウロなどの国際映画祭で上映され、日本では同年6月9日に第1回東京国際映画祭で上映。その後、発売されたVHSとDVDも長らく入手困難な状況が続いていたが、近年になり倉庫に眠っていた16mmフィルムが発見され、修復を経てデジタル化が実現した。

このわずか60分余りの映像には、スタジオでのレコーディング風景やインタビューを通して、30代だった坂本が自身の生い立ち、価値観や音楽哲学、文化について語る様子が収められている。また、大島渚監督『戦場のメリークリスマス』(1983)、YMOの散開コンサートやプロモーションビデオの映像のほか、東京の中心とも言える渋谷スクランブル交差点や新宿アルタなど、1980年代の生き生きとした東京の姿をスクリーンに映し出す----坂本の眼差し、そして彼のポートレートを通して⾒た《東京の⾳》を体感できる幻のドキュメンタリーが、約40年の時を経てついに劇場公開を迎える。

監督
:エリザベス・レナード
出演
:坂本龍一、矢野顕子、細野晴臣、高橋幸宏 

上映スケジュール(購入)

東京都