©『夜を走る』製作委員会
舞台は郊外の鉄屑工場。そこで働く二人の男が主人公。それまで退屈だが、平穏な日常を送っていた二人の運命が、ある夜の出来事をきっかけに大きく変わっていく。機械も人間もいとも簡単にスクラップ・アンド・ビルドされ、部品の入れ替わりなどお構いなしにぐるぐる回り続ける社会。嘘が嘘を生み、弱い者たちが更に弱い者を叩く。そんな無情な世界の中、それでも通常運転を続ける人間の絶望と再生が、切々たるリリシズムと無骨なギャグをみなぎらせながら、巧妙なサスペンスと驚きの展開で紡がれてゆく。