公の場に一切登場しない、撮影・対面インタビューにも応じない。
型破りでエレガント、突然の引退から10年以上経った今も大きな影響力をもつ謎の天才デザイナー、マルタン・マルジェラがついに沈黙を破る。
常に時代の美的価値に挑戦し、服の概念を解体し続けたデザイナー、マルタン・マルジェラ。キャリアを通して一切公の場に姿を現さず、あらゆる取材や撮影を断り続け匿名性を貫いた。本作の監督のライナー・ホルツェマー(『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』)は、難攻不落と思われたマルジェラ本人の信頼を勝ち取り、「このドキュメンタリーのためだけ」という条件のもと、ドローイングや膨大なメモ、初めて自分で作った服などプライベートな記録を初公開し、ドレスメーカーの祖母からの影響、ジャン=ポール・ゴルチエのアシスタント時代、ヒット作となった足袋ブーツの誕生、世界的ハイブランド、エルメスのデザイナーへの抜擢就任、そして51歳にして突然の引退――これまで一切語ることのなかったキャリアやクリエイティビティについてカメラの前でマルジェラ自身が語る、貴重なドキュメンタリーを作り上げた。
2019年製作/90分/G/ドイツ・ベルギー合作
原題:Martin Margiela: In His Own Words
(C)2019 Reiner Holzemer Film - RTBF - Aminata Productions
秘密の先に在るのは、究極の愛か、欲望か。
巨匠アルモドバルが仕掛ける、最もスキャンダラスな傑作。
1980年、マドリード。若くして成功した映画監督エンリケのもとにイグナシオと名乗る美貌の青年が映画の脚本を手に突然あらわれた。彼はエンリケの少年時代の神学校寄宿舎での親友。あまりに変わった友に疑いを感じながらも、脚本の内容にひきつけられていくエンリケ。なぜなら、そこに描かれていたのは自分の人生を変えた、彼らが少年時代の引き裂かれた悲劇。エンリケを守りたいがゆえに自らを犠牲にしたイグナシオの真心、今もなお変わらぬ愛。でも何かが違う。本当にイグナシオなのか? 真実を求め、エンリケはイグナシオの大いなる秘密を知ることになるのだった…。
2004年製作/105分/R15+/スペイン
原題:La mala educacion
© EL DESEO, D.A., S.L.U. - 2004